Jackie Wilson & Linda Hopkins 「Shake a Hand / Say I Do」



Shake a Handは1958年のLittle Richardのカバーが有名で、私の在籍しているバンドTHE SOULEELS 5でもそれを元にカバーしております。もともとは1953年Faye Adamsのシングルで、そのオリジナルの歌はとても粘っこくて胸に来るものがあります。リトルりチャードはそれを更に洗練させて自分の色に変えてしまった感じですが、歌いだしや曲全体のイメージはオリジナルに近いです。そしてこのJackie Wilsonの1963年のカバーですが・・・まず、歌始まりではなく、コミカルにも聴こえるイントロから入り、Linda Hopkinsの背筋が伸びたような歌い口に意表を突かれます。で、対象的なJackie Wilsonの歌声が入り、サビではゴスペル的な合唱とそこに重なるJackie Wilsonの歌声にググッとテンションが上がります。要するに、オリジナルのFaye AdamsやLittle Richardのそれとは明らかに違う趣です。しかし、紛れもなくShake a Handであり、とても良い曲だとしみじみ感じるのです。で、更にこのカップリング曲「Say I Do」が良いのです。アップテンポに乗るLinda Hopkinsの歌声とJackie Wilsonのハイテンションな歌、2人の掛け合いから歌声が一つになった時のカッコ良さといったら堪りません。僕的にはソウルのデュエット曲の中でも傑作だと思うのです。という事で、このBrunswickのシングルはお気に入りです。
Jackie WilsonはSam Cookeのライバルと言われるほど人気のあったソウル・シンガーですがSam Cookeと比較するとスタンダードな路線で進んでいった感じがします。レコード会社の意向とかいろいろな事情があったのかもしれませんが、それでも全盛期のBrunswickではいい歌が沢山あって、とても魅力的な人です。それに、誕生日が僕と同じ6月9日なのも親近感が湧くなあ。人に言っても誰それ?なんですけど(笑)
今週金曜日のOTIS’レコードの日にはこのシングルも含めてBrunswickの盤をいろいろ持っていきますので、是非、一緒に聴きましょう。