Luther Allison 編


調子に乗って第2弾です。今回はBlues編。
Bluesの大御所は沢山いますが、あくまでもジャケのインパクトを重視した場合、
まずはこの人を思い浮かべました。Luther Allisonです。
キャリアも豊富で特に晩年は再注目されて、かっこいいアルバムを沢山出していました。
当然、晩年の方が音もジャケも洗練されています。
が、しかし、僕が好きなLuther Allisonは初期の頃、DelmarkやMotown時代です。
特にMotown時代(傘下のGordy)はあのMotownとは思えないくらい濃厚でドス黒く
ファンキーな録音が多いです。音と同様にジャケもそんな感じです。



「Love Me Mama」69年Delmarkからの1stアルバム。
これは名盤ですので、Blues好きな人なら知っている人も多いと思います。
改めてジャケを眺めてみると、全体の色合いやアングルが素晴らしいです。
まさにBluesManの写真としては理想的です。
そして、何よりこの見事なまでの「イキ顔」。やっぱりBluesと言えばこれです。
それにしても、いいイキ方しています。
タイトルとの関連性は全く感じられませんが、気にしてはいけません。



「Bad News Is Coming」72年Motownの傘下Gordyからの1枚目。
珍しくタイトルにピッタリなジャケです。
「ああ、まったくイヤになっちゃうよな。まさか親父が万引きするなんて。」
みたいな感じで、いかにも悪いニュースが来た感じがします。
吸っている煙草が煙草に見えないところもステキです。



「Luther's Blues」74年Gordyからの2枚目。
すごくまともなジャケです。Bluesに真摯に向き合う感じが伝わってきます。
まるでチョーキングの音が聴こえてきそうなくらい臨場感のあるジャケです。
黒くざらついた1枚目から洗練されていき、3枚目でドカンと変化しますが、
この2枚目はいい意味での通過点だと思いますし、ジャケにもそれが現れています。



「Night Life」76年Gordyからの3枚目。
どうですか、このインパクト。ジャケだけでなく、内容もインパクトあります。
めちゃ黒くてファンキーなアルバムです。Bluesだけでなく、Funk、Black Musicの名盤だと
思います。ジャケも内容も突然変異的な感じがします。何があったんでしょうか。
そしてこのジャケ。あまりのハジケ具合に「やっちまったよ・・・」もしくは
「やりすぎちゃったよ・・・」と呟いてるいるように見えますし、
頬を伝う汗は情熱の汗ではなく、冷や汗に見えたりもします。



「Serious」87年BrindPigからのアルバム。
もともと84年の「Life Is A Bitch」の再発リタイトル盤です。
この時期はあまりパッとしていませんが、ジャケも一見、いたって普通です。
というかパッとしていません。
が、しかし、よ〜く眺めていて気付きました。
この本人の楽しさ爆発の表情に対してタイトルが「Serious」だなんて。
どう考えても狙ったに違いありません。深い、深すぎます。


という事で、ジャケの魅力は尽きません。つづく。
・・きっと。