Lucky Peterson

f:id:hiro0609:20200521152922j:plain

 

最近、訃報が続いていますが、この人も。55歳って、めちゃくちゃ若くないですか?寂しすぎる。Lucky Petersonと言えば初吹込みが5歳で17歳でLittle Miltonのバンドメンバーとしてキーボードを弾いていたという神童のような扱いの人でした。僕がよく聴いたのは20代の頃、仕事中に矢場町のNETWORKにいつも行っていて、とにかくブルースをたくさん聴いていた時期です。アリゲーターのLucky Strikes!とTRIPLE PLAYはよく聴きました。久しぶりに聴いたら、めちゃくちゃモダンに感じました。ロバート・クレイ系というか、大人風味の音。でも泥臭ささや古いブルースのエッセンスがしっかりとある。20代前半の音には思えない洗練された音。その次によく聴いたのは90年代後半のGITANESから出したアルバム。ちょうどリアルタイムだったこともあり、最新型のブルースとして。こちらも今でも色褪せない音です。
f:id:hiro0609:20200521152831j:plain


f:id:hiro0609:20200521152842j:plain

この裏ジャケの写真、大好きだなあ。


f:id:hiro0609:20200521152754j:plain

このあたり、ジャケのセンスも良い。

 

しかし、久しぶりに聴き直すと、当時聴いたモダンなブルースは今でもモダンに聴こえるのが不思議。という事はブルースのモダンな感覚は本当の意味でのモダンではなくて、スタイルという事かな。このあたりの音を再現する人はプロもアマチュアもたくさんいるのですが、当時も今も基本的には同じだと改めて感じます。新しい人が演奏すれば新しいブルースに聴こえるけど、やっていることは新しくない。そんな事はたくさんある。それが面白くもあり、面白くもない、不思議な感じ。本当の意味での新しいブルースって、ブルースじゃないと言われたりして、最初は受け入れられないんだよな。で、時間が経つとカッコよく感じたりして。ブルースが好きな人がブルースを演奏するのは当たり前だけど、本当はもっと自由なものだと思う。好きな事をやればいい。ブルースはこうだ、とか、あれはブルースじゃない、とか、上手いとか下手とか、そういう次元じゃないところがいいな。理想はブルースが大好きで自分の音楽を演奏した時に、ブルースが好きな事がにじみ出ている感じ。

要するに、このあたりの音楽を聴いていると、自然だということ。好きな事、やりたい事を自由にやっているということ。それがカッコいい。

 

だいぶ脱線しましたが、Lucky Petersonはブルースファンも大満足できるカッコいいブルースマンだし、これらのアルバムもかなりブルースしています(笑)