60回目


昨日は第2火曜日ということで、SlowBluesでレコードでいっぷくby石橋ヒロキ(ひろっぷく)でした。
沢山の参加者で賑やかなセッションでした。暖かくなってきたので、みんな動き出したのでしょうか(笑)


ひろっぷくは、先月に続いてマジック・サムにしました。



「West Side Soul」(Delmark 1967)


1. All Your Love(1957cobra)
2. All Your Love
3. That’s All I Need

前回のおさらいですが、マジックサムはミシシッピに生まれで50年代にシカゴに移住、57年、20歳の時にコブラから「ALL YOUR LOVE」をリリースします。その後、59年にコブラが倒産して、本人も兵役に行ったり刑務所に入ったりしますが、60年と61年にチーフからレコードを出した後はレコーディングから遠ざかります。その間にもシカゴでライブを続けており、その時の録音がライブ盤になっています。その内容も素晴らしいので、ポテンシャルは保っていたのだと思います。そして、66年に「今はどん底だけど、いつかこの不運から抜け出してやるぞ」という「Out Of Bad Luck」をクラッシュから出します。その後、本当にどん底から抜け出して、67年にデルマークからこのウェストサイドソウルをリリースして、ブレイクしていきます。アルバムとしてはこの67年の「ウェストサイドソウル」と68年の「ブラックマジック」の2枚だけで、69年に心臓麻痺で32歳で亡くなってしまいます。ということで、本当にどん底から抜け出したのかよくわかりませんが、この短い期間に素晴らしい録音を残し、50年近く経った今でもブルースファンに愛されている事を考えると、とても大きな功績を残したと思います。この「ウエストサイドソウル」ですが、多分、聴いた事がある人も多いと思うので、せっかくなので、57年のデビュー作である「All Your Love」をそのコブラで録音と、10年後の「ウェスト・サイド・ソウル」のバージョンを聴き比べてみました。もちろん「ウェスト・サイド・ソウル」の方が洗練されていますし、歌も磨きがかかっていますが、57年の若さと感情が溢れているような熱量の高さも捨てがたい。両方いい(笑)そしてあと1曲は「ウェスト・サイド・ソウル」の1曲目、That’s All I Needをかけました。改めて歌の素晴らしさを感じます。当時のソウルシンガーと遜色ない歌いっぷりだし、とても伸びやかな歌声。他のブルースマンとのスタイルの違いを象徴するような曲だと思います。ということで、やはりマジック・サムはいいな。ライブ盤もまた聴き直そうっと。


次回も第2火曜日4月12日(火)です。ひろっぷく6年目に入る記念で蓄音機&SP盤バーションです。


さて、今週末は大阪です。美味いもの、美味い酒、レコード、ライブ、セッション、美味い酒・・・