50回目


昨夜はSlow Bluesでひろっぷく(レコードでいっぷくBy石橋ヒロキ)でした。
台風の影響で大変な雨風でしたが、ちゃんとセッションは開催されました。東海大豪雨の時も開催していたと聞いてビックリ。さすがです。


今回のひろっぷくは先日お亡くなりになった服田洋一郎さんの追悼を兼ねて、日本のブルースバンド、ブレイクダウンにしました。



服田さんは今年の4月20日に66歳亡くなりました。1972年、京都でブルースハウス・ブルースバンドを結成し、1974年に解散。このブルースハウスは95年に再始動後のライブ盤を出しますが、それが僕の服田さんの初体験でした。こんなカッコいいブルースバンドが日本にいるのか!と思い、そこからブレイクダウンを聴いて、更にビビりました。ブレイクダウンは1976年〜86年まで活動して4枚のアルバムを残しますが、やはりライブバンドですので、1枚目のライブアルバムは当時の姿を伝えるナイスな内容です。という事で、1枚目のライブ盤から、1.Whoと2.That’s All Rightをかけました。それから、2枚目からは服田さんといえばこの歌を思い出す、Iv’e Been A Good Thing For You。


ブレイクダウンといえば、近藤房之助さんと服田さんのスタイルの違いが対照的で、それがこのバンドの魅力でもあります。どちらかと言えば、服田さんは房之助さんよりレイジーでワイルドなスタイル。しかし、数年前、OTISでソロライブを見た時はブルースだけじゃなくてビートルズ、ボブマーリーなどを演奏したり、曲の合間に爪弾くギターがとてもお洒落で、ブルースだけじゃない懐の深さを感じたし、そのギャップがたまらなく魅力的に思えました。しかし、これは不思議な事ではなく、ブレイクダウンのアルバムを聴くとわかりますが、ストレートなブルースばかりじゃないし、いわゆる「ブルースバンド」の選曲や演奏とは違う幅の広さがあります。あと、ライブを見た時の印象として、その姿がめちゃめちゃカッコ良かったです。ES225(多分)のFホールにテープを雑に貼って、繊細なコードを弾いたかと思うと、ギターをかき鳴らしたり叫んだり。そして、体もシャープで細かった。お腹の出た貫禄のあるブルースマンじゃなくて、尖った、危険な魅力、ある意味パンクロッカーと同じような臭いを感じました。好きなギタリストはジョージハリスン、ギターには興味ないんだ、俺のギターはただの手グセ。ライブのMCやライブ後に言っていた言葉が耳に残っています。とてもとても存在感のある人でした。本当、カッコ良かった〜


あと、ブレイクダウンのレコードを聴きながら、35年前の演奏なのに、めちゃめちゃカッコイイし、今のブルースバンドも同じようなサウンドを目指している事に気づきました。そして、同じようなサウンドを世代を超えて引き継いでいる事にとてもロマンを感じたのでした。でも、決して懐古主義とか、時間が止まってしまったわけではない、今の音楽だと思うのです。それがブルースの強さ、魅力なのかなあ。まあ、偉そうに語れるほどブルースの事を解っていないので、これくらいにしておきます(笑)


次回もひろっぷく、第二火曜日です。