55回目


今月も第2火曜日、Slow Bluesでレコードでいっぷくby石橋ヒロキ(ひろっぷく)でした。
セッションでは初めてSame Old Bluesを歌ってみました。セッションの定番ですが、僕には縁のない曲でした。何といってもフレディキングと近藤房之助さんのイメージが強すぎるし、かっこ良く演っている人はほんのひと握り(先日のROSE BUD RIEちゃんのは素晴らしかった!)。ところがTHE SOULEELS5の土曜日のライブで演奏する事になり、曲を覚えていたら歌ったら気持ちよさそうだなあ。と思ったのです。で、セッションの前日から練習しました。そして実際に歌ってみると、予想以上に難しい。こういう曲は歌のバックは極力少ない方がカッコイイのですが、その分、歌が目立つ。歌いながらヤバイぞこれは・・・と思ったのでした。特にピッチのコントロールと間が難しい。イマイチな出来に自分の不甲斐なさを実感したのでした。しかし、この歌を習得したら歌に自信が持てる気がしないでもない。しばらく課題曲にします。



ひろっぷくは今月もB.B.Kingにしました。今回は70年ABCからのアルバム「Indianola Mississippi Seeds」です。


まず、何といってもこのジャケは素晴らしいです。スイカをギターに見立てているジャケですが、なかなか細かいのです。
因みに日本盤のシングルもありまして、こちらではもっと細かく見れます。

BBは63年にクラウンからABCに移籍しますが、ABC時代は正直、パッとしないアルバムが多いのですが、紛れもなくBBのモダンさが磨かれた時代だと思います。様々な実験的な曲やアレンジ、メンバーとの競演などもあり、う〜ん、というものもありますが、それでもこの時期があって、白人層のファンが増えていった事を考えると、BBのキャリア全体からみても、とても重要な時代だと思います。このアルバムも内容としては、とてもソフトな仕上がりになっていて、コアなブルースファンにはスルーされそうなアルバムですが、B.B.Kingの良さは随所にあります。メンバーはレオン・ラッセル、ピアノにキャロル・キング、サイド・ギターにジョー・ウォルシュ、ドラムにラス・カンケル、プロデュースはビル・シムジクという人で、ロック系、スワンプ系の人たちを狙った感じです。当時のマネージャーは白人だったそうで、それも関係していると思います。僕が一番惹かれたのは、ラス・カンケルという人で、とても心地良いドラムです。70年代に活躍したセッションドラマーで、ジェイムステイラー、キャロルキング、ボブ・ディラン、ジャクソンブラウン、などなど、沢山のバックで叩いています。


1.Nobody Loves Me but My Mother
2.You're Still My Woman


今回は曲が長いので2曲にしました。選んだのは冒頭の2曲です。まず1曲目は1分ちょっとのブルースですが、2曲目に入るところのインパクトが良い。この瞬間の為に1曲目を入れたようなものだと思います。2曲目はミディアムのブルースですが、ストリングスが入っていてヘンテコなアレンジです。しかし、何よりも魅力的なのは、このドラム。ブルースではよくリズムのノリとかアクセントの難しさが語られますが、行きそうで行かないノリというのがあります。この曲のドラムは、まさに行きそうで行かないノリの代名詞のようなドラムだと思うのです。キングオブ、行きそうで行かないリズム。世界3大行きそうで行かないリズムの一つ。という感じです。まあ、これは完全に僕の私見ですが、皆さんがどう感じたのか気になるところ。ABC時代はまだ他にも良いアルバムが何枚もありますので、しばらく続けようと思います。次回も第2火曜日、11月10日です。