Otis Williams「TOO LATE I LEARNED」



テンプテーションズにも同名の人がいますが、そっちじゃないです。50年代にKing傘下のDeluxeからシングルを出していたOtis Williams and The Charms。16歳の時、高校の同級生5人が始めたヴォーカルグループで、最初は4人で始めたグループに後からOtis Williamsが加入し、Otisの案でThe Charmsと改名。地元での活躍が注目され、Otisはソロで契約を求めらていたのをグループじゃなきゃイヤ。という事でグループでデビュー。こういうエピソードを知ると、グループの絆を想像して音もまとまって聴こえたりするものです。実際、Otis Williams and The CharmsはOtisの胸がキュッとするリードヴォーカルを軸に、時に切なく、時にノリノリに上質な50年代R&Bを聴かせてくれます。その後Otis以外のメンバー4人がまとめて脱退、急遽Otisがメンバーを集めて新たにThe Charmsを再結成。ところが4人はThe Charmsとして活動を継続していたので訴訟になってしまいます。デビュー当時の絆は何?という感じもしますが、こういうのも人間臭くて好き(笑)。そのため、訴訟中はThe Charmsを名乗る事ができずOtis Williams and His New Groupというなんともヒネリの無い名前でレコードを出しています。このSP盤はその時期、55年のシングル。この盤を手に入れた時にOtis Williams and The CharmsじゃなくてHis New Groupになっている事がとても気になってグループについて調べました。レーベルから広がる音楽の世界、妄想、人間模様・・・レコードって楽しいな(笑)。という事で、この盤ですが特別ヒットもしていませんが、Otisの歌も魅力的だし、曲もナイスで当時のポテンシャルが実感できる1枚です。さらに蓄音機で聴くとOtisの歌がより瑞々しく聴こえます。
聴きたくなりましたか?なりましたよね?今週金曜日の新栄OTIS’「蓄音機でSP盤を聴いたり7インチで黒いの沢山聴く日」にもこの盤を持っていきます。金曜日、OTIS’でお待ちしております。長〜い告知、第二弾でした(笑)