「陸軍中野学校 雲一号指令」



陸軍中野学校 雲一号指令(1966年 大映 監督:森一生 主演:市川雷蔵村松英子加東大介、仲村隆、佐藤慶 他)
一作目が面白かったので観てみました。シリーズという事で、登場人物は同じ。市川雷蔵演じる椎名少尉と加東大介演じる草薙中尉が軸。椎名が前作の続きで新たな任務のために中国に向かうとこから話はスタート。しかし、軍艦が爆破され、その捜査のために日本に戻り神戸で敵国のスパイと戦う。椎名は同僚の杉本と任務にあたるが、そこで敵国のスパイに迫る中、村松英子演じる芸者の梅香が怪しいという事になる。梅香は大津の芸者である梅香に成りすました偽物であり、それを暴き、スパイの全貌に迫り、更なる爆破を食い止める・・・という話。なかなか入り組んだ話で、あらすじを簡単に説明するのは難しいですが、見所は、梅香の正体を暴いていくところ。美しい女性には弱いという男の弱点を利用したスパイ活動が何とも面白い。これは007や最近のスパイ系の映画でも同じで、男って馬鹿ね〜という感覚は時代を超えています。村松英子という女優は知りませんでしたが、とてもキリリとした表情が強くて美しい。その村松英子演じるスパイの梅香が小型のカメラで図面を隠し撮りするのですが、他でも小型カメラで写真を撮るシーンが出てきますが、なかなかのハイテクに見えて面白い。主人公の椎名少尉のスパイとしての冷静さ、冷酷さ、クールさは、市川雷蔵のはまり役ではないか、この人以外に想像できないと、二作目にして思いました。いやあ、面白い。よし、全部観てしまおう。