34回目



(photo by wakanaさん)


昨夜はSlowBluesの火隣灯セッション、第二火曜日ひろっぷくでした。
先週は年初めのセッションで賑わっていましたので、今週はどうかな?と思っていましたが、濃い〜方々が沢山集まりました。
僕にとってはお馴染みの顔ばかりでしたが、改めて、それぞれ個性的な人たちだな〜としみじみ思いました。
同じブルースでも、ちゃんとそれぞれにカラーがある。特に歌を歌うフロントでほとんどカラーが決まると言っても過言ではない訳で、良くも悪くもフロント次第、聴いている人はもちろん、メンバーが楽しく演奏できるかどうかもフロント次第、という事で、バンドはもちろん、セッションでもその重みを感じながら取り組もうと思った次第でございます。


ひろっぷくはマディの続きという事で、今回は75年のWoodstock Albumを持って行きました。


「The Muddy Waters Wood Stock Album」
1. Going Down To Main Street
2. Caldonia
3. Kansas City
75年のマディにとってはチェス最後のアルバム。ザ・バンドのシンガー、リヴォン・ヘレムとプロデューサーのヘンリー・グローバーが中心になり、ウッドストックのスタジオにマディを招いて録音したもの。リヴォン・ヘレムはアーカンソー州ヘレナというデルタブルースで有名なクラークスデイルという街の近くの出身。いつもキング・ビスケット・タイムを聴いていたり、マディが近くにくると必ず観に行っていたという事で、マディは憧れの存在。録音のメンバーはマディバンドからはパイントップ・パーキンス(ピアノ)とボブ・マーゴリン(ギター)が参加。ハーモニカでポール・バターフィールドが参加しています。50年代のサウンドを目指したようですが、僕にはあまりそういう風には聴こえません。が、とてもリラックスしていい演奏だと思います。スタジオではマディの近くにメンバーが近づいて、彼の動きに注目して演奏していたようです。憧れのスターと一緒に楽しそうに演奏している姿を想像しながら聴くのも楽しいです。
選曲も時代やメンバーの影響か「Let The Good Times Roll」「Caldonia」「Kansas City」などのスタンダードでノリの良い曲が入っています。あと、ポール・バターフィールドのハープがイイ感じです。僕は以前あまりポール・バターフィールドのハープはピンと来なかったのですが、このアルバムを聴いた時にグッと来た、ということを思い出しました。
業績が低迷していたチェスにとっては、当時人気のあったザ・バンドと共演できるという事で、ラッキーな話であり、実際、この翌年にこのアルバムはグラミー賞を受賞するヒット作になりました。しかし、その後、チェスはGRTからオールプラチナムに売却され、実質的にチェスの時代は終わります。オールプラチナムはマディとの契約を更新しませんでしたが、マディ自身はどうにかなるさ、と気にしていなかったようです。しかしブルースの人気はそれほどでもなく、マディさえも契約先が無いという状態になります。そこでジョニー・ウィンターがブルー・スカイ・レーベルで愛情たっぷりのナイスなアルバムを作り・・・という次の展開へ・・・という事で来月へ続きます(笑)