気分


最近、気が滅入る事が多い。
そのせいか素直になれない時がある。
今朝、車で聞いていたFMで日本語ラップの曲が流れた。
歌詞の内容は自分の母親に対する感謝の気持ちの歌で、
安いものばかりで我慢して、いろいろ苦労して自分を育ててくれた、
今も元気でいてくれて・・・母さんありがとう。みたいな感じ。
こういうの、家でやって欲しいなあ。
今も元気なら直接、ありがとうって言って感謝すればいいし、
わざわざ曲にして人に聞かせるような事か。
共感を誘おうとしているのが透けて見えるし。
特にラップの曲に多いけど、説教臭いのとか、人生語る感じのとか、
これが自分の生き様だぜ、どうだ、みたいなの、聞いていてキツイ。
まあ、共感する人達がいるから売るんだと思うけど。。。


で、帰りに駅のホームでウォークマンで聴いていたTuomoの「My Wish」。
静かで、人気の無い、暗いホーム。電線の間から星の無い空を見上げながら、
一瞬、頭の中のゴチャゴチャが消えた時。
ふと聴こえてきたギターのカッティング、息遣い、切ないメロディ。
あれ、こんな曲だっけ。と思いつつ、涙が溢れてしまった。
もう数え切れないほど聴いた曲だけど、初めて聴いたみたいに新鮮だった。
音楽って、その時の気分、場所、時間、環境によって聴こえ方が変わるんだな。
と、実感した。


で、思った。ひょっとして朝聴いたラップも、その時の気分によっては
涙するかもしれないな、と。
音楽は発信される音は同じでも、聴く側の気分や環境によって全く違うもの
になってしまう。
音楽って、聴き手がその音楽を聴く時に、ようやく完成されるもの
・・・なのかもしれない。
で、だから何?って言わないでね。