「新・兵隊やくざ」

新・兵隊やくざ（1966年 大映 監督：田中徳三 主演：勝新太郎、田村高廣、嵯峨三智子　他）
シリーズ３作目。これまた前作から続きます。前作ではトラックで逃亡して終わりますが、今回もそこから。トラックがガス欠になり、歩いて移動していたら敵の攻撃に合い、日本軍が交戦。そこで再び軍隊に戻ります。しかしその軍隊が猛烈な厳しさで、さんざんん暴れた後に逃げ出します。お金が無い２人は軍の物資を盗もうと企て、そこで豊後一等兵と出会います。ニセ浪曲師として忍び込み、物資を盗む事に成功。女郎屋で女と遊んでいる時に主人に賭博場を勧められ、有り金を使い果たしてしまう。その女郎屋で住み込みで働くことになり、そこで軍の上層部が悪辣な金儲けをしている事を知り、大宮が恋をした桃子をはじめ、女たちを引き連れて脱走してしまう。そして、自分たちで女郎屋を始めて儲け始める。すっかり仲間になっていた豊後と楽しく過ごしていたが、ゆすりに来た憲兵の秘密を明かし、結局、憲兵に殺されてしまう。大宮と有田は憲兵と対決するが、結局捉えられ、命を奪われそうになり・・・という話。今回も大宮と有田の男の友情、いや、愛情が炸裂しています。とても仲が良い。二人のコンビネーションはますます良くて、テンポ良く話も進みます。ユーモアのセンスもレベルアップしている気がします。途中で、大宮が桃子と結婚式を挙げますが、そこでお経をあげる兵隊を演じているのは玉川良一。玉川良一と言えば、渥美マリの「でんきくらげ」でひどい義父役、「しびれくらげ」でもどうしようもない親父の役を演じてインパクがありました。ここでも独特な語り口で笑えます。とてもクセのある役者ですが、こういう存在感は嫌いじゃないです。エンディングはまたしても大暴れして脱走してしまいますが、次もそこから始まるのかな(笑)