改めて


塩次伸二さんのご冥福をお祈りします。
僕はご本人との面識はありません。ただ、ギタリストとして、
ブルースの伝道師として、一人の人間として、その偉大さは
いろんな方の悲しみのコメントを読んで、改めて思い知らされました。
今、昔聴いていたウェスト・ロード・ブルース・バンドや妹尾さん
とのデュオ音源を聴き直しています。
特に妹尾さんとのデュオ音源はFive Minutes結成前、Nobuさんと
2人でデュオから始めた頃、Nobuさんから貰いました。
その中の"Blues With A Feeling"を演るためです。
Little Walterの名曲ですので、Nobuさんから渡された時は
”カバーのカバーか・・・”と思ったものです。
しかし、妹尾さんと塩次さんの演奏を聴いて考えを改めました。
ギターもハープも唄も素晴らしい内容でした。
何も考えずにギターソロはそのまんまコピーしました
(正確に言うと、同じように弾けていませんが・・・)。
今、Five Minutesでもその曲を演りますが、ソロの入り方や
途中のフレーズはそのまま使わせていただいています。
そんな事を振り返りながら、ふと思ったのです。
こんな日本の片隅の一アマチュアギター弾きの僕でも、塩次さんの
残したフレーズを弾き、誰かに聴いてもらっている事、
きっと同じような事が日本のあちこちで行なわれているはず。
そう考えると、自分の存在した証(音)が自分の知らないところで
引き継がれていく、生き続けていくなんて、ミュージシャンという
仕事、そして音楽の力って素晴らしいなと。
そして、音楽が聴ける事、ギターが弾ける事、唄える事、
当たり前のようでいて、本当はすごく幸せな事だなと。


金曜日はKokopelli-Japanさんで演奏します。
"Blues With A Feeling"を演りたいと思います。