NIGHT BEAT



最近ようやく気持ちに余裕が出てきたので、何かチマチマした事がしたくて
日記のカテゴリー(レコードレビュー)をアーティスト別に整理してみた。
そこで気付いた事。Sam Cookeのレコードの中で最も好きな"NIGHT BEAT"が無い。
これでは気持ち悪い・・・という事でNIGHT BEATについて。


NIGHT BEAT (1963 RCA2148)
このアルバムは63年の2月22〜25日の録音で初のコンセプトアルバム。
同年の"Live At The Harlem Square Club"の熱いノリとは対象的な”午前2時の気分”
でまとめたアルバム。
サム・クックと言えばSOUL、BLACK MUSICでは外せない存在。その偉大さは
音楽好きなら誰でも知っていると思うし、実際、どの曲も素晴らしい。
じゃあ何故このアルバムが好きなのか少し考えてみた。
まず音色というかバックの演奏。
ビリー・プレストン(17歳!)のオルガンとハル・ブレインのドラムが堪らない。
ビリー・プレストンと言えば、5人目のビートルズと言われたりして有名な人。
10代の頃はマヘリア・ジャクソンやリトル・リチャード、レイ・チャールズ
バックで活躍したり、ビートルズ以降もファンキーなアルバムを出したり、ソウル、
ゴスペルなどのセッションに数多く参加したりと、そのフィーリングは黒い。
そういえば「ブルース・ブラザーズ2000」にも出ていた。
ハル・ブレインはフィル・スペクター作品で有名な、とにかくめちゃくちゃ録音
が多い人気ドラマー。手数が多いドラムはあまり好きでは無いけれど、この人の
ドラムは別。このアルバムのようなスモール・コンボの気持ち良さは格別。
それから選曲とアレンジ。
マヘリア・ジャクソンで有名な1曲目”LOST AND LOOKIN' ”ハウリン・ウルフ
”LITTLE RED ROOSTER”他のブルースなど、全体的にディープな選曲。
ところがその表現、アレンジは”こんなアレンジもありか〜”
”気持ちいいなあ〜”と呟いてしまいそうな内容。黒くて優しい。
そしてサムの唄。
言うまでもなく素晴らしいけど、特に囁くような歌声とあの伸び、僕の一番弱い
ところを擽り続けて、思わず身をよじりたくなるような感覚。
心なしか、他のアルバムよりも伸び伸びと唄っている感じがするのです。
え〜っと、結局のところ、このアルバムは”バックと曲と唄”が良い。
ひどく当たり前の結論になってしまうのです。


さて、明日はJIMS PLACEさんで演奏します。
http://www.geocities.jp/countryjimsplace/
週末だし、仕事帰りにでも是非、遊びに来て下さい。