52回目


昨夜は火隣灯セッション、第二火曜日のひろっぷくでした。
セッションではいつもの濃い〜メンバーに加え、女性ギタリストとベーシストの親子が参加。先日のブルースクリニックに参加したそうで、火隣灯セッションは初参加。本人達は満足していないようですが、それぞれブルースしていて良かったです。ベースの娘さんはまだ16歳!これからもずっと通ったらとんでもない事になりそうです(^-^)しかし、新しい仲間が増えていくのは嬉しいものです。


ひろっぷくは前回に続き、B.B.Kingにしました。
B.B.Kingは沢山の録音があって名曲も沢山ありますので、ブルースファンにとっては聴きなれたものが多いと思いますし、みなさんそれぞれ好きなB.B.kingがあると思います。僕もB.B.Kingで好きな曲はいくつもありますが、せっかくなのであまり聴かれてなさそうなもので、好きな盤を選ぶことにしました。で、今回はこれ。


「Sings Spirituals」1960 crown



1.Precious Road
2.Save a Seat for Me
3.Ole Time Religion


1957 Singin the blues、1958 The Wailsに続くcrownからの3枚目のアルバム。
B.B.Kingはギターはもちろんですが「歌が良い。」と言われますが、このアルバムは彼のルーツであるゴスペルを歌ったアルバムで、ギターを弾いていません。他のブルース、ソウルの人と同様、B.B.Kingのルーツもゴスペルで、10代の頃はゴスペルを歌っていました。CrownからBluesのアルバムを出して脂がのって来た時期に何故このようなアルバムを出したのかは謎ですが、勝手に想像すると、Bluesシンガーとしてブレイクしていく中で、改めて自分のルーツと向き合い、ルーツに対する敬意を表現したかった、自分の愛したゴスペルに目を向けてもらいたかった・・・という感じかなあ。いずれにしても、僕はゴスペルにハマっていた時期にこれを聴いて、とても気に入りました。選曲はスタンダードなものが多く、1曲目のマーティン・ルーサー・キングJrが愛したゴスペルの名曲、Precious Roadからグッときます。そしてサムクックも歌っていたJesus Gave Me Water。Five Blind Boys Mississippiが歌っていたSave a Seat for Meなどなど。ただ、僕はこのアルバムは曲の流れも好きなので、今回はA面の1〜3曲を続けてかけました。


改めて感じた事。この録音で素晴らしい歌を聴かせてくれるのですが、ブルースを歌っている時もこの歌い方、そのまんまではないか。要するに、彼の素晴らしい歌はゴスペルのそれだったのだなあ、という事。ブルースはギターやハーモニカ、ピアノなどの楽器に目が行くのですが、やはり歌ものは歌が命。それは誰でも感じている事ですが、真剣に歌に向き合うのは難しいもの。ヴォーカリストは歌しかないので別ですが、楽器を弾きながら歌うスタイルだと、ついつい楽器に逃げてしまう、歌を蔑ろにしてしまう、もちろん本人にその気は無くても、そう見える時があるものです。僕もそうだろうなあ。歌を歌うなら、楽器を持たずに歌だけでしっかり表現できる、いや、表現してやろうという気概が欲しいものです。自分への戒めみたいなものですが、そんな事を感じました。もしかして、B.B.Kingがこのアルバムで伝えたかった事もそれなのでは・・・いや、そんな事はないか(笑)


次回のひろっぷくも第二火曜日、8月11日です。