愛の渦

愛の渦

（2013年　クロックワークス　監督：三浦大輔　出演：池松壮亮、門脇麦、滝藤賢一、中村映里子、新井浩文、三津谷葉子、駒木根隆介、赤澤セリ、柄本時生、信江勇、窪塚洋介、田中哲司）

乱交パーティーに参加した１０人の様子を描いたもので、テーマとしてはかなり攻めた感じがするのと、確かに、見ず知らずの男女が参加して、どのような心理状況なのか想像すると面白いだろうな。ということで観てみました。まず、キャストが良い。門脇麦の体当たりの演技、絡みはそれだけで観てよかったと思える。めちゃいい。それから良かったのは新井浩文と窪塚洋介、田中哲司。危なさがプンプンする役柄がハマりすぎている。滝藤賢一や柄本時生もいいな。物語の中心はマンションの中で、基本的にはバスタオル姿か裸。難しい捉え方をしようと思えばできるけど、まあ、人間の本来の姿というか、素の欲望とか恥じらいとか葛藤とか、そうだよな、と感じるだけで良い気もした。一番引き込まれたのは制限時間が訪れて日常に戻っていくシーン。ラスト２０分くらいが特に良かった。窪塚洋介、いいわ。田中哲司の狂気じみた真顔もよかった。別世界の話のようで、そうでもない。すぐそこにあって、その気になれば誰でも踏み込める別世界があることって、面白いな。愛の渦というタイトルだけど、愛はあるような無いような、あるような気がしたけど無かった、無いことにした、そんな映画でした。しかし、門脇麦、いいな。家で観る時はヘッドフォンをした方が良いです(笑)