しなの川

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しなの川(1973年 松竹 監督 野村芳太郎 出演 由美かおる岡田裕介、沖雅美 他)

1973年~1974年にヤングコミックに連載された上村一夫の漫画を映画化したもの。原作 岡崎英生、映画化での脚本はジェームス三木。母親が男と駆け落ちをし、父親は同性愛者という環境で、母親の血を意識しながら自身も恋多き、というか魔性というか、男を振り回してしまう、少女から大人になる女性の成長記。こんな書き方をすると何とも陳腐だけど、映画全体を覆う暗さ、湿度は、この時代の作品の魅力でもあります。やはり注目は由美かおる。とても可愛い。というか何とも言えない男を惹きつける魅力がある。どちらかと言えば、冒頭の若い姿よりも、後半の大人になってからの姿、表情にグッとくる。水浴びをするシーンでのヌードや、初めて抱かれた時の表情など、作品のハイライトになっているかもしれないけど、確かに色白で魅力的な体だけど、何というか、魅力はそこでは無いと感じた。まあ、現代ではヌードが溢れていて、ちょっとやそっとではビックリしない、感覚が麻痺しているのかな(笑)ストーリーとしては、わかりやすく最後まで一気に観る事ができる。最初に恋に落ちた竜吉がかわいそうだな。いつの時代も、そういう女、そういう男はいるよなあ。。。現代のドラマや映画のラブストーリーを見慣れている人に、ぜひ観てもらいたいなあ。

 

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